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2021 · 06 · 09 (Wed) 21:37

アメリカの年次改革要望書 日本への影響って何?

年次改革要望書(ねんじかいかくようぼうしょ)は、日本政府とアメリカ政府が、
両国の経済発展のために改善が必要と考える相手国の規制や制度の問題点について
まとめた文書で、毎年日米両政府間で交換されていた。

正式には「日米規制改革および競争政策イニシアティブに基づく要望書と呼ばれた。
2009年(平成21年)に自民党から民主党へと政権交代した後、
鳩山内閣時代に廃止された

「成長のための日米経済パートナーシップ」の一環として最初に

「日米規制改革および競争政策イニシアティブに基づく要望書」(年次改革要望書)が

作成されたのは2001年(平成13年)であるが、これは先行する

「日本とアメリカ合衆国との間の規制緩和に関する対話に基づく双方の要望書」の枠組みが

現行のイニシアティブの形式に整えられたことによる。


由来をたどれば、1993年(平成5年)7月の宮澤喜一首相とビル・クリントン米大統領との

会談で決まったものとされている。書籍『拒否できない日本』によれば、

最初の要望書は1994年(平成6年)であった。


双方の要望書は両国政府によって公開されており、日本から米国への要望書については、

外務省のウェブサイトにおいて公開されている。

同様に、米国から日本への要望書については、駐日アメリカ合衆国大使館のウェブサイトに

日本語訳されたものが公開されている 。


米国側からの要望が施策として実現した例としては、建設基準法の改正や法科大学院の設置の

実現、著作権の保護期間の延長や著作権の強化、裁判員制度をはじめとする司法制度改革、

独占禁止法の強化と運用の厳密化、労働者派遣法改正(労働者派遣事業規制緩和)、

郵政民営化といったものが挙げられる。


米国政府からの要望で実現していない項目としては、再販制度特殊指定の廃止

ホワイトカラーエグゼンプションが挙げられるが、

年次要望改革書では引き続き取り上げられている。

一方、日本側からアメリカ側への要望の一切は実現されていない。


竹中平蔵郵政民営化担当大臣2004年平成16年)10月19日衆議院予算委員会

小泉俊明の「(年次改革要望書を)御存じですね」という質問に対して、

「(年次改革要望書の存在を)存じ上げております」と答弁した


2005年平成17年)6月7日の衆議院郵政民営化特別委員会では、

城内実の「郵政について日本政府は米国と過去1年間に何回協議をしたか」、

「米国の対日要求で拒否したものはあるか」という質問に対して、

竹中大臣は米国と17回協議したことを認めるも、

対日要求についての具体的言及は避けた


郵政法案の審議が大詰めを迎えた2005年(平成17年8月2日参議院政民営化特別委員会で

桜井充の「(年次改革要望書に)アメリカの要望として日本における郵政民営化について

書かれている。(中略)国民のための改正なのか、米国の意向を受けた改正なのか分からない」と

いう質問に対し、竹中大臣は「アメリカがそういうことを言い出す前から小泉総理は

(もう十年二十年)ずっ郵政民営化を言っておられる。


アメリカはどういう意図で言っておられるか私は知りませんが、

これは国のためにやっております。このまあ一年二年ですね、

わき目も振らず一生懸命国内の調整やっておりまして、

アメリカのそういう報告書(年次改革要望書)、見たこともありません。

私たちは年次改革要望書とは全く関係なく、国益のために、

将来のために民営化を議論している」と述べた


アメリカの年次改革要望書は、実は 後出しジャンケンだった?

高橋先生が、経験をもとに解説されています。




Last Modified : 2021-06-09

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